こんにちは、行政書士の貞夫です。

今回は行政書士バッジについて、皆さんにお話ししたいと思います。

このバッジは、私たち行政書士にとって特別な意味を持つものなんです。

試験に合格して行政書士会への登録を済ませ、初めてバッジを手にした日のことを今でも鮮明に覚えています。

桐の木箱に丁寧に収められた小さなバッジ。

その重みは物理的なものではなく、これから行政書士として社会に貢献していくという責任の重さでした。

正式には「徽章(きしょう)」と呼ばれるこのバッジですが、一般的には「行政書士バッジ」として親しまれています。

実はこのバッジ、デザインにも深い意味があり、装着に関するルールも定められているんですよ。

今日はそんな行政書士バッジについて、私の経験も交えながら詳しくご紹介していきます。

行政書士バッジが持つ特別な意味とデザインの由来

秋桜(コスモス)をモチーフにした意匠

行政書士バッジのモチーフは、秋の風に揺れる可憐な秋桜(コスモス)の花です。

コスモスの花びらを図案化したデザインは、一見するととてもシンプルです。

でも、よく見ると細部まで丁寧に作り込まれていて、品格を感じさせる仕上がりになっています。

直径は約1.5センチメートルほどで、スーツの襟につけると程よく目立つサイズ感なんですよね。

私が初めてこのバッジを見た時、「なぜコスモス?」と不思議に思いました。

でも、その理由を知った時、デザインの選択に深く納得したんです。

篆書体(てんしょたい)で中心に記された「行」の文字

コスモスの花びらの中央部分には、「行」という文字が配されています。

この文字、実は篆書体(てんしょたい)という古代中国から伝わる書体で書かれているんです。

篆書体は重要な印鑑などに使われる伝統的な書体で、重厚感と風格を感じさせます。

一見すると「コ」のような字と「ワ」のような字に見えるかもしれませんが、これが「行」の篆書体なんですよ。

「ワ」のような字が下に配置されるのが正しい向きです。

この組み合わせが、行政書士という職業の歴史と伝統を象徴しているように感じます。

ネジ式とピンタイプから選べる仕様

実は行政書士バッジには、取り付け方法が2種類あるんです。

一つはピンタイプで、もう一つはネジ式です。

私はピンタイプを使っていますが、これは好みで選べます。

ピンタイプは着脱が簡単で便利なのですが、時々外れやすいという声も聞きます。

一方、ネジ式はしっかり固定できるので、紛失のリスクが低いと考えられます。

どちらを選ぶかは、日常的な使い方や装着感の好みによって決めるといいでしょう。

花言葉「調和と真心」が象徴する専門家の使命

コスモスの花言葉は「調和」と「真心」です。

この花言葉こそが、行政書士バッジのデザインに選ばれた最大の理由なんです。

日本行政書士会連合会では、行政書士の使命をこう定義しています。

「行政書士は社会調和を図り、誠意をもって公正・誠実に職務を行うことを通じ、国民と行政との絆として、国民の生活向上と社会の繁栄進歩に貢献することを使命としています」

まさに「調和」と「真心」という花言葉が、私たち行政書士の使命にぴったり当てはまるわけです。

国民と行政の橋渡しをする存在として、公正で誠実な対応が求められる。

コスモスのように、一輪一輪は小さくとも、たくさん集まれば美しい景色を作り出す。

そんな思いが込められているのではないかと、私は感じています。

規則で定められた装着義務と運用の実態

日本行政書士会連合会の会則による規定

行政書士徽章等規則第3条第1項には、こう記されています。

「行政書士は、業務を行う際は常に徽章を着用しなければならない」

つまり、法的には業務中の着用義務があるんですね。

この規定は、行政書士という専門家としての身分を明確にし、依頼者や関係機関に信頼を与えるためのものと考えられます。

ただし、これはあくまで行政書士会のルールであり、法律そのものではありません。

そのため、着用しなかったからといって罰則があるわけではないんです。

常に身につけるメリットと着用しないケースの理由

実際のところ、バッジを日常的に着用している行政書士は少数派かもしれません。

私の周りの先生方を見ても、着用スタイルは本当にさまざまです。

毎日欠かさずつけている先生もいれば、式典や公式行事の時だけという先生も。

中には、ほとんどつけないという先生もいらっしゃいます。

でも、私自身の経験から言うと、バッジをつけることには確かなメリットがあると感じています。

信頼感の獲得や身分証明としての活用

バッジをつけていると、自分が何らかの専門家であることが一目で伝わります。

初対面の方との面談でも、バッジが会話のきっかけになることがあるんです。

「そのバッジは何ですか?」と聞かれて、行政書士の仕事について説明する機会が生まれる。

そこから依頼につながったケースも実際にありました。

また、官公署での手続きの際にも、バッジをつけていると専門家としての信頼感が増すように感じます。

何より、自分自身の気持ちが引き締まるんですよね。

新米行政書士の頃は「自分がつけていいのかな」と遠慮していましたが、今では堂々とつけています。

バッジをつけることで、行政書士としての自覚と責任感が自然と芽生えてくるんです。

クールビズや紛失防止による非着用の傾向

一方で、バッジをつけない理由もよく理解できます。

夏のクールビズ期間中は、ジャケットを着ない機会が増えますよね。

そうすると、バッジをつける場所がないという物理的な問題があります。

また、小さなバッジは紛失しやすいという不安もあります。

実際、バッジをなくしてしまったという話も耳にします。

バッジには個人を特定できる情報が刻印されていないため、落としても誰のものか分からないんです。

さらに、出張相談やラフな服装での業務では、バッジが逆に浮いてしまうこともあります。

場面によって装着するかどうかを判断している先生が多いのも、こうした理由からだと考えられます。

補助者バッジや特定行政書士用との違い

銀色で「補」の文字が入ったアシスタント用

実は、行政書士には「補助者制度」というものがあります。

補助者とは、行政書士の監督下で行政書士業務を手伝う人のことです。

行政書士の資格を持っていなくても、行政書士会に届け出て登録すれば補助者になれます。

そして、この補助者にも専用のバッジが交付されるんです。

補助者バッジは、行政書士バッジとはデザインが少し異なります。

コスモスの花びらのデザインは同じですが、中央の文字が「行」ではなく「補」になっています。

さらに、色が金色ではなく銀色なんです。

この違いにより、行政書士本人と補助者が一目で区別できるようになっているんですね。

街でコスモスのバッジをつけている人を見かけても、それが必ずしも行政書士本人とは限らない。

これは意外と知られていない事実かもしれません。

紛失時に届出が必要なシリアルナンバー入りの純銀製

特定行政書士という制度をご存知でしょうか。

これは、特定の研修を修了し認定試験に合格することで、行政不服申立て手続きの代理業務が行えるようになる制度です。

以前は弁護士にのみ認められていた業務が、特定行政書士にも可能になったんです。

そして、特定行政書士には専用のバッジも存在します。

特定行政書士バッジは、表のデザインは通常の行政書士バッジと同じです。

でも、サイズがひと回り大きく作られていて、より存在感があります。

そして最大の特徴は、純銀製で作られているという点です。

裏面には5桁のシリアルナンバーが刻印されていて、一つ一つが個別管理されています。

このため、紛失した場合には届出が必要になるんです。

特定行政書士バッジは年1回の受注期間内にしか購入できず、購入時点で特定行政書士の付記を受けている必要があります。

希少性が高く、特別なバッジだと言えるでしょう。

他士業(弁護士・司法書士など)の記章との比較

行政書士以外の士業にも、それぞれ特徴的なバッジがあります。

弁護士のバッジは、バッジ全体がひまわりの形をしています。

花の中心には公正と平等を表す天秤が描かれていて、「自由と正義」を象徴しているんです。

司法書士のバッジは、銀色のバッジの中心に五三桐花があしらわれた可愛らしいデザインです。

税理士のバッジには日輪と桜がデザインされていて、「日本とともにどこまでも進行する」という意味が込められているそうです。

それぞれの士業が持つ使命や役割が、バッジのデザインに反映されているんですね。

こうして見比べてみると、各士業の個性や特徴がよく分かって面白いですよ。

どのバッジも洗練されたデザインで、つけることで職業への誇りが感じられるはずです。

5. 徽章(きしょう)の入手方法と再交付の手続き

登録後の交付式で購入する際にかかる費用

行政書士バッジは、試験に合格しただけでは手に入りません。

まず、各都道府県の行政書士会に登録申請を行い、正式に入会する必要があります。

入会後、新入会員登録交付式という式典が開催されます。

この式典で、バッジが販売されるんです。

価格は約3,000円程度です。

つまり、バッジは無料で支給されるものではなく、自分で購入する必要があるんですね。

桐の木箱に丁寧に収められたバッジを手渡される瞬間は、本当に感慨深いものがあります。

「これから行政書士として頑張っていくんだ」という決意が、自然と湧き上がってくるんです。

地域によっては、入手方法や費用に若干の違いがあるという噂もあります。

中には最初の1個は無料で配布される地域もあるそうですが、これは確認が必要です。

破損した場合や中古品を取り扱う際の注意点

バッジを破損したり紛失したりした場合は、再交付を受けることができます。

再交付を申請する際には、会員証と行政書士徽章再交付申請書が必要です。

費用は初回購入時と同じく、約3,000円程度かかります。

ここで注意していただきたいのが、オークションサイトやフリマアプリでの購入です。

実は、インターネット上では行政書士バッジが出品されていることがあります。

でも、それが本物かどうかを見極めるのは非常に困難です。

偽物を販売している悪質なケースもあり得ますし、本物だとしても出どころが不明です。

また、行政書士ではない人がバッジをつけることで、誤解を招く可能性もあります。

行政書士でない人が行政書士を名乗ることは法律違反であり、罪に問われる可能性があります。

ですから、バッジを入手する際は必ず正規のルート、つまり行政書士会から購入することを強くおすすめします。

6. 役員専用の銀バッジなど希少な種類が存在する可能性

地域ごとの配布ルールの差異や非売品の噂

実は、金色のバッジとは別に、銀色のバッジも存在するという噂があります。

私自身、行政書士会の役員をされている先生が銀色のバッジをつけているのを見たことがあります。

最初は「長年使っているから色が変わったのかな?」と思っていました。

でも、それは役員専用または登壇用の特別なバッジだという話を聞いたんです。

この銀色のバッジは一般販売されておらず、入手が非常に困難だと言われています。

地域によって配布ルールが異なる可能性もあり、詳細は明確ではありません。

私も気になってインターネットで調べてみましたが、確かな情報は見つかりませんでした。

もしかすると、特定の役職や功績に対して授与される非売品なのかもしれません。

こうした希少なバッジの存在も、行政書士バッジの奥深さを感じさせる要素の一つですね。

オークションサイト等での流通に関する法的リスク

前述したように、オークションサイトなどで行政書士バッジが出品されることがあります。

でも、これには大きな問題があるんです。

まず、バッジには個人を特定できる情報が刻印されていません。

そのため、それが本物かどうか、正規のルートで入手されたものかどうかを確認する手段がないんです。

また、行政書士ではない人がバッジを購入し、それを装着して行政書士を名乗ることは犯罪行為です。

行政書士法違反として、罰則の対象になる可能性があります。

さらに、バッジの売買自体が行政書士会の規則に反する可能性も考えられます。

購入する側も、知らず知らずのうちに違法行為に加担してしまうリスクがあるわけです。

こうした法的リスクを考えると、オークションサイトなどでの購入は絶対に避けるべきだと私は考えています。

正規のルートで正当に入手したバッジだからこそ、その重みと価値があるのです。

7. まとめ

ここまで、行政書士バッジについて詳しくお話ししてきました。

コスモスの花をモチーフにした美しいデザインには、「調和」と「真心」という深い意味が込められています。

篆書体で記された「行」の文字は、伝統と格式を感じさせます。

業務中の着用義務はありますが、実際の運用は個々の判断に委ねられている部分が大きいのが現状です。

私自身は、バッジをつけることで行政書士としての自覚が高まり、依頼者からの信頼も得やすくなると感じています。

補助者バッジや特定行政書士バッジなど、いくつかの種類があることも興味深いですよね。

それぞれに役割や意味があり、行政書士制度の多様性を表しているように思います。

これから行政書士を目指す方は、いつかこのバッジを胸につける日を楽しみに、勉強を頑張ってください。

すでに行政書士として活動されている方は、バッジの持つ意味を改めて噛み締めて、日々の業務に励んでいただければと思います。