こんにちは、行政書士の貞夫です。

最近、同業者の先生方とお話ししていると、よくこんな質問が出てくるんですよね。

「行政書士って、英語できた方がいいんですか?」って。

私自身も開業当初はこの問題にずいぶん悩まされました。

正直に言うと、英語ができなくても行政書士として十分やっていけるんです。

でも、英語ができると活躍の幅が劇的に広がるんですよ。

この記事では、私の実体験も交えながら、行政書士における英語の必要性と、どんな資格が役立つのかをお話ししていきたいと思います。

行政書士の試験合格に語学力は必要か?

試験科目に外国語は含まれない

まず結論から申し上げると、行政書士試験に英語は全く必要ありません。

私も受験生時代、この事実にホッとした記憶があります。

行政書士試験の科目は、憲法・行政法・民法・商法といった法令科目と、政治・経済・社会などの一般知識が中心です。

文章理解という科目もありますが、これも日本語の読解力を問うものなんですね。

つまり、英語が苦手でも合格には全く支障がないわけです。

私の知り合いにも、英語が本当に苦手だけど行政書士として立派に活躍している先生がたくさんいます。

勉強が苦手な受験生への影響

「英語が必要ないなら安心だ」と思った方も多いでしょう。

実際、試験科目が法律と一般知識に絞られているからこそ、学習の焦点を定めやすいという利点があります。

語学の勉強が苦手な方にとっては、これは大きなメリットと言えるでしょう。

ただし、試験合格後の実務を考えると、話は少し変わってくるんです。

私自身、開業してから「あれ、英語勉強しておけばよかったかも」と思う場面に何度も遭遇しました。

試験に必要ないからといって、実務でも不要とは限らないんですよね。

外国人対応が求められる主要な仕事内容と対応範囲

入管業務(在留資格・ビザ申請)

行政書士の業務で最も英語が求められるのが、この入管業務です。

2018年の外国人労働者届出義務の厳格化や、2019年の出入国管理法改正により、外国人労働者が急増したんですね。

それに伴い、在留資格の申請業務も爆発的に増えました。

私の事務所にも、外国人の方からの相談が月に数件は入ってきます。

就労系(技術・人文知識・国際業務など)

技術・人文知識・国際業務といった就労ビザの申請は、特に需要が高いです。

IT企業が外国人エンジニアを雇用するケース、商社が外国人営業担当を採用するケースなど、さまざまな場面で私たち行政書士の出番があります。

企業の担当者が日本語でやり取りしてくれる場合もありますが、外国人本人と直接コミュニケーションを取る必要がある場面も少なくありません。

そんな時、英語ができると本当に助かるんですよ。

配偶者や永住者などの身分に基づく手続き

国際結婚も増えていますから、日本人の配偶者等のビザ申請も頻繁に扱います。

これは単なる手続き代行ではなく、お二人の人生に関わる大切な業務なんです。

だからこそ、英語で細かなニュアンスまで伝えられると、依頼者の安心感が全然違います。

私が以前担当したアメリカ人男性と日本人女性のケースでは、英語で直接やり取りできたことで、お二人から本当に感謝されました。

帰化手続きのサポート

帰化申請は、外国人が日本国籍を取得する手続きです。

必要な書類が10種類以上あり、しかも帰化を希望する理由を書く動機書もあります。

日本に長く住んでいる外国人でも、複雑な法律用語や微妙な表現については母国語の方が理解しやすいことが多いんですね。

英語で説明できると、依頼者の本当の気持ちや状況を正確に把握できるようになります。

英文契約書の作成・翻訳

これは高単価案件の代表格です。

海外企業とビジネスをする日本企業にとって、英文契約書は避けて通れません。

でも、法律知識と英語力の両方が必要なため、自社で完璧に作れる企業は少ないんです。

私も英文契約書の案件を何件か受任したことがありますが、報酬は通常の業務の2〜3倍になることも珍しくありません。

ただし、これは法律英語の専門知識が必要なので、一般的な英語力だけでは難しい部分もあります。

日本での起業や経営の支援

日本で起業する外国人は年々増加していると言われています。

出入国在留管理庁のデータでも、経営・管理ビザの申請件数は右肩上がりです。

外国人起業家のサポートは、ビザ取得だけでなく、定款作成、事業計画書の作成、各種許認可の取得など多岐にわたります。

これらすべてを英語で説明できれば、ワンストップサービスとして大きな強みになります。

私の知り合いの行政書士は、この分野に特化して年商3000万円以上を達成しているそうです。

国際結婚や相続の相談

国際結婚の手続きは、単なるビザ申請だけでは終わりません。

外国の役所から婚姻要件具備証明書を取り寄せたり、英語の書類を翻訳したりする必要があります。

また、国際相続では海外の法律や制度が絡んでくるため、現地の弁護士とやり取りする場面も出てきます。

こういった業務では、英語力があると本当に業務がスムーズに進むんですよね。

スキル習得によって他事務所と差別化するメリット

競合が少ないブルーオーシャンでの集客に繋がる可能性

正直に言って、英語ができる行政書士はまだまだ少数派です。

行政書士試験に英語は不要ですから、当然といえば当然ですよね。

でも、これは裏を返せば大きなチャンスなんです。

「英語対応可能」とホームページに掲載するだけで、外国人の方からの問い合わせが増える可能性があります。

私の事務所でも、英語対応を明記してから海外在住の日本人や外国人からの相談が増えました。

特に地方都市では、英語対応できる行政書士が本当に少ないので、差別化効果は絶大だと感じています。

顧客からの信頼獲得に寄与する可能性

母国語で相談できるという安心感は、想像以上に大きいものです。

日本語がある程度話せる外国人でも、法律用語や複雑な手続きについては英語で説明してほしいと考えている方が多いんですね。

私が英語で対応したクライアントからは、「本当に助かりました」「貞夫先生にお願いしてよかった」という言葉をいただくことが多いです。

この信頼関係は、リピートや紹介にもつながります。

実際、一度担当した外国人の方が、友人や同僚を紹介してくれるケースは本当に多いんですよ。

高単価案件の受任が期待できる可能性

英語が必要な案件は、一般的に報酬が高めに設定されることが多いです。

英文契約書の作成なら20万円以上、複雑な入管業務なら15万円以上といった金額も珍しくありません。

これは、英語と法律の専門知識を併せ持つ専門家が少ないからこそ成り立つ価格設定なんですね。

私も英語案件を受任するようになってから、事務所の売上が30%ほど増加しました。

単価が高い分、少ない件数でも十分な収入を確保できるのは大きなメリットです。

希少性の高い言語への展開も検討

英語だけでなく、他の言語にも目を向けてみると面白いかもしれません。

私の知り合いの先生で、ポルトガル語やインドネシア語を勉強している方がいるんです。

日系ブラジル人が多い地域ならポルトガル語、技能実習生が多い地域ならベトナム語やインドネシア語など、地域特性に合わせた言語習得は大きな武器になります。

メジャー言語は競合も多いですが、マイナー言語は圧倒的に希少価値が高いんですよね。

地域の国際交流協会などに顔を出して、どんな言語の需要があるか探ってみるのもおすすめです。

能力証明に役立つおすすめ英語資格5選

TOEIC L&R(ビジネス能力の証明)

英語資格の中で最もビジネス寄りなのが、このTOEIC L&Rです。

リスニングとリーディングの能力を測定する試験で、多くの企業が採用や昇進の基準として利用しています。

私自身もTOEICを受験していますが、実務で使う英語のシーンに近い問題が多いので、勉強が実務に直結するという実感があります。

実務で評価されやすいスコアの目安

一般的に、ビジネスで英語を使えるレベルとされるのは730点以上と言われています。

行政書士として対外的にアピールするなら、できれば800点以上は欲しいところです。

私は現在750点ですが、クライアントから「英語できるんですね」と評価していただけるレベルには達していると感じています。

900点以上あれば、かなり高度な英語力の証明になるでしょう。

ただし、TOEICはあくまでリスニングとリーディングの試験なので、スピーキング能力は別途磨く必要があります。

実用英語技能検定(英検)

日本人にとって馴染み深いのが英検ですね。

2級までは比較的取得しやすいですが、ビジネスで使えるレベルとなると準1級以上が望ましいと考えられます。

英検の良いところは、ライティングとスピーキングも含まれている点です。

実務では読み書きだけでなく、電話での会話やビデオ会議も必要になりますから、総合的な英語力を測定できる英検は実践的だと感じます。

私は準1級を持っていますが、次は1級にチャレンジしたいと思っています。

TOEFL iBT / IELTS

これらは主に留学を目指す人向けの試験ですが、高度な英語力を証明するには有効です。

TOEFL iBTは特にアカデミックな内容が多く、難易度も高いとされています。

IELTSは英国圏で広く認められている試験で、スピーキングテストが対面形式なのが特徴です。

ただし、行政書士の実務という観点では、TOEICや英検の方が費用対効果が高いかもしれません。

これらの資格は、海外の大学や移民局などとやり取りする際に、相手に安心感を与える効果はあると考えられます。

日商ビジネス関連のテスト

日本商工会議所が実施するビジネス英語関連の試験もあります。

これらはビジネスシーンに特化した内容なので、実務に直結する知識が身につきます。

ただし、知名度という点ではTOEICや英検に劣るため、対外的なアピール効果は限定的かもしれません。

それでも、実務能力を高めるという意味では十分価値がある資格だと思います。

専門性の高い法務関連の試験

法律英語に特化した資格として、法学検定の英米法コースなどがあります。

また、海外にはLegal Englishに関する専門的な資格も存在します。

英文契約書の作成や国際法務に関わりたい方には、こういった専門性の高い資格が役立つでしょう。

ただし、難易度が高く受験機会も限られているため、まずはTOEICや英検で基礎を固めてから挑戦するのが現実的かもしれませんね。

専門性を高める際の留意点

法律知識の研鑽を最優先にする

ここまで英語の重要性を強調してきましたが、忘れてはいけないことがあります。

それは、行政書士として最も大切なのは法律知識だということです。

英語ばかりに力を入れて、肝心の法律知識がおろそかになっては本末転倒なんですよね。

私自身、開業当初は英語力に自信がなかったのですが、まずは行政書士としての基礎力を徹底的に磨きました。

法令の知識、書類作成のスキル、相談対応の能力など、土台がしっかりしてこそ英語も活きてくるんです。

英語はあくまでプラスアルファのスキルだと位置づけるべきでしょう。

私の知り合いに、英語はペラペラだけど法律知識が不十分で苦労している先生がいます。

クライアントは英語が話せる行政書士を求めているのではなく、英語も話せる優秀な行政書士を求めているんですよね。

この違いは本当に大きいです。

外部の通訳・翻訳者との連携

完璧な英語力を身につけるのは、時間も労力もかかります。

だからこそ、外部の専門家との連携も視野に入れるべきだと考えています。

通訳者や翻訳者とネットワークを作っておけば、自分の英語力が及ばない部分をカバーできます。

私も、法律英語の翻訳が必要な複雑な案件では、プロの翻訳者に依頼することがあります。

また、司法書士や社会保険労務士など、他士業との連携も重要です。

外国人の起業サポートでは、会社設立登記は司法書士、社会保険の手続きは社労士の協力が必要になります。

ワンストップで依頼を受けられる体制を整えることで、クライアントの満足度も大きく向上するんですよね。

英語力だけに頼るのではなく、専門家ネットワークを構築することも差別化戦略の一つだと私は考えています。

まとめ

ここまで、行政書士における英語の必要性と活用法についてお話ししてきました。

結論として、行政書士試験に英語は不要ですが、実務では大きな武器になるということです。

特に入管業務や国際ビジネス関連の案件では、英語力が直接的に業務の質と収益に影響します。

競合が少ない分野でもあるため、差別化戦略として非常に有効だと感じています。

ただし、英語力を身につける際には、法律知識の研鑽を最優先にすることを忘れないでください。

行政書士としての基礎力があってこそ、英語という武器が真の価値を発揮するのです。

おすすめの資格としては、まずTOEIC L&Rで700点以上を目指し、余裕があれば英検準1級以上にチャレンジするのが現実的でしょう。

さらに専門性を高めたい方は、法務関連の英語資格にも目を向けてみてください。

私自身も、まだまだ英語力を向上させる必要があると感じています。

一緒に成長していきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。