こんにちは、行政書士の貞夫です。
今日は行政書士のマーケティングについて、私自身の経験を交えながらお話ししたいと思います。
正直に告白すると、開業当初の私はマーケティングを完全に甘く見ていました。
「行政書士の資格を取得したし、実務の勉強もしっかりした。」
「事務所を開業すれば、そのうち自然と依頼が来るだろう。」
そんな風に考えていたんです。
でも、現実は全く違いました。
開業してから数ヶ月、電話は鳴らないしメールも来ない。
毎日ブログを更新して、チラシも配って、必死に頑張っているのに、依頼は全く来ませんでした。
この経験を通して、私は痛感しました。
実務知識だけでは「食えない」んだと。
どんなに優秀な行政書士でも、お客様に知ってもらえなければ、依頼は来ないんです。
今、この記事を読んでいる方の中にも、同じような悩みを抱えている方がいるかもしれません。
安心してください。
私が試行錯誤の末に学んだマーケティングの知識や実践方法を、包み隠さずお伝えします。
この記事を最後まで読んでいただければ、行政書士として成功するためのマーケティングの全体像が見えてくるはずです。
Contents
行政書士が知っておくべきマーケティングの基本概念
実務知識の習得だけでは「食えない」と言われる理由
行政書士試験に合格するまで、私たちは膨大な法律知識を学んできました。
憲法、行政法、民法、商法、一般知識…。
そして開業後も、実務の勉強を続けます。
許認可の手続き、書類の書き方、法改正への対応。
でも、これだけでは不十分なんです。
なぜなら、士業は「ニーズ商売」だからです。
建設業許可が必要ない人に、どれだけ建設業許可の知識を語っても意味がありません。
相続の悩みを抱えていない人に、相続手続きのブログを読んでもらっても依頼にはつながりません。
私も開業当初、このことを全く理解していませんでした。
「建設業許可とは?」というタイトルで、詳しい解説記事を何本も書きました。
でも、それを読んでいるのは同業の行政書士ばかりだったんです。
本当に建設業許可が必要な人は、許可の内容なんてどうでもいい。
彼らが求めているのは、「信頼できて、手間が少なく、確実に許可を取ってくれる人」なんです。
実務知識は大前提です。
でも、それだけでは食えない。
この現実を受け入れることが、マーケティングの第一歩だと私は考えています。
集客とセールスを仕組み化して認知を広げる重要性
マーケティングとは何か。
私なりの解釈では、「集客とセールス」です。
特に士業の場合は、「集客」が最も重要だと感じています。
あなたの行政書士としてのサービスを必要としている人に知ってもらうこと。
認知されること。
これがマーケティングの本質です。
例えば、自分が亡くなった後のことを考え始めた方に、遺言や相続のルールをお伝えできれば、依頼される可能性は高まります。
業務が拡大して発注元から建設業許可を求められた事業主に、タイミングよくダイレクトメールを送れたら、問い合わせにつながる可能性が高まります。
このような状況をどうやって作るのかを考えるのが、マーケティングなんです。
私が勤務している士業事務所で見てきた、繁盛している事務所の集客実態をお伝えします。
もう間違いなくダントツで「紹介」です。
他士業や以前のお客様などなど、色々なルートから紹介を受けています。
これが士業の王道なんです。
色々な集客方法はありますが、やっぱり紹介に勝る方法はないと考えられます。
この状態になるのが、軌道に乗った状態です。
だからこそ、「どうやったら紹介をもらえるか」を考えていくことが重要になります。
ここをゴールにして逆算して営業活動をする必要があるということです。
ウェブを活用した「待ち」の導線設計
事務所サイト(HP)を全ての営業活動の起点にする
行政書士の集客において、ホームページは絶対に必要です。
私も最初は「ホームページなんて後でいいや」と思っていました。
でも、それは大きな間違いでした。
現代において、何かを調べるときにインターネット検索を使うのは当たり前になっています。
事務所の看板を見かけた人が、詳細をインターネットで確認したときに、ホームページがなければどうでしょうか。
「怪しい事務所かもしれない」と誤解される危険性があります。
ホームページには、以下のような役割があると私は感じています。
まず、「信頼の獲得」です。
検索したのにホームページが見つからなければ、お客様も不安になりますよね。
次に、「24時間働いてくれる営業マン」としての機能です。
あなたのためだけに、休まず働いてくれる営業マンを雇うとしたら、いくらかかるでしょうか。
ホームページほど、コストパフォーマンスのいい媒体はありません。
ホームページは、全ての営業活動の起点になります。
チラシを配っても、SNSで発信しても、最終的にはホームページに誘導することになります。
だからこそ、ホームページはしっかりと作り込む必要があるんです。
検索エンジン(SEO)で潜在層にアプローチする戦略
ホームページを作ったら、次に考えるべきはSEO対策です。
SEOとは、「検索エンジン最適化」のこと。
簡単に言うと、Googleなどで検索されたときに、自分のホームページを上位に表示させるテクニックです。
例えば、相続のホームページを持っているなら、「相続 ●●市」などで検索されたときに上位表示されたら嬉しいですよね。
私もSEO対策には相当苦労しました。
最初は何をすればいいのか全く分かりませんでした。
でも、徐々に学んでいくうちに、SEO対策には大きく分けて2つの要素があることが分かりました。
一つは「内部対策」です。
これは、ホームページの中身を改善することです。
例えば、タイトルタグにキーワードを含めること、本文中に適切なキーワードを含めること、ページの表示速度を速くすることなどです。
中でも大事なのが、「検索してくる人にとって、役立つ・分かりやすい情報を発信すること」です。
そのためにも、ブログは非常に重要になります。
もう一つは「外部対策」です。
これは、ホームページの外側の改善のことです。
具体的には、他のホームページにリンクしてもらうことです。
Googleなどの検索エンジンは、「リンク=人気投票」のように見なします。
つまり、「たくさんリンクされているホームページ=信頼できるホームページ=上位表示されやすくなる」ということです。
リンクを増やす方法はいくつかありますが、中でも後述する「ポータルサイト登録」は、誰でも簡単にできますので、ぜひ活用してください。
各種SNS(X・Facebook等)の特性に合わせた発信術
SNSも、行政書士の集客において非常に有効なツールです。
私もXとFacebookを活用しています。
SNSの魅力は、気軽に情報発信ができることです。
ブログのように長文を書く必要もなく、日常のちょっとした出来事や、業務に関するワンポイント情報などを発信できます。
ただし、SNSにはそれぞれ特性があるので、使い分けが重要だと感じています。
Facebookは、実名登録が必須なので、信頼感があるSNSです。
20代~50代の、ビジネス層の利用が多いのが特徴です。
そのため、BtoBのサービスを提供している行政書士にとっては、Facebookでの営業は向いていると考えられます。
X(旧Twitter)は、情報の拡散に強いSNSです。
「バズる」という言葉もあるように、一つの投稿が多くの人に拡散される可能性があります。
短文が主体で、気軽に投稿できることから、仕事の投稿はもちろん、ちらっとプライベートの投稿もすることで、人間性(人柄)をアピールすることもできます。
LINEは、もはや日本国内でインフラ化したと言えるアプリです。
LINEを使っていない人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
「メールや電話はしづらくても、LINEだと相談しやすい」という顧客層もいます。
最近では、行政書士事務所も、問合せ窓口としてLINEを使っている人も増えてきています。
リスティング広告を運用する際の注意点と費用対効果
リスティング広告は、Web広告の代表的なものです。
検索結果に広告を表示させ、そこからホームページにアクセスを集めることができます。
広告費は、「1クリックあたり●円」のように、クリックごとに課金されます。
「月額1万円」など、少額からでもスタートできます。
私も実際にリスティング広告を運用していますが、うまく活用すれば非常に効果的だと感じています。
ただし、注意点もあります。
まず、広告費をかければ必ずお客が来るわけではありません。
信頼がないまま広告だけ打っても、お金が無駄になるだけです。
現に、開業資金の大半を広告に使って、あっという間に資金が尽きて廃業した知り合いの行政書士もいました。
広告は、信頼構築ができて初めて効果を発揮するんです。
また、リスティング広告を運用する際は、ターゲットを絞り込むことが重要です。
検索ボリュームの多いキーワードは情報収集を目的としているユーザーが多いため、実際には依頼をする予定のないユーザーにも広告が表示され、予算を使ってしまうというリスクもあります。
十分に自社でターゲットとしたいユーザーがどのようなキーワードで検索をしそうかを検討したうえで、依頼確度の高いユーザーに広告が出るような設定が重要になります。
費用対効果を考えながら、慎重に運用することをお勧めします。
リアルな繋がりから依頼を呼び込むアナログな手法
士業の王道とされる「紹介」を生み出す仮説と実行
前述の通り、士業の集客で最も強力なのは「紹介」です。
私が勤務している事務所でも、紹介による依頼が圧倒的に多いです。
では、どうやったら紹介をもらえるのか。
ここが最も重要なポイントです。
例えば、建設業許可の仕事を受注したいとしましょう。
個人で建設業をしていて、許可が必要な人はどこにいるでしょうか。
その人は確定申告を自分でやっているのでしょうか。
おそらく、税理士に依頼していると考えられます。
とすると、最初に相談するのは税理士か、同業ですでに許可を取っている人だと思われます。
じゃあその税理士さんに、あなたが建設業許可ができることを知ってもらえば、声をかけてもらう可能性がありますよね。
これが、紹介を生み出すための仮説です。
でも、紹介する側としても、まだ仕事を受けたことない行政書士に大切なお客様を紹介する可能性は低いです。
だから0→1はとても難易度が高いんです。
その税理士さんに知り合いの個人事業主を紹介してみたり、自分や親族の確定申告を依頼してみる。
開業の挨拶だけしてる行政書士より、紹介してもらう可能性がありますよね。
こんな感じで仮説を立てて、実行してみてください。
失敗したら違うやり方を選べば良いだけです。
ターゲットを絞ったDMやチラシによる直接的なアプローチ
DM(ダイレクトメール)やチラシも、効果的な集客手法です。
ただし、やみくもに配るのではなく、ターゲットを絞ることが重要だと私は感じています。
例えば、「建設業者に出す」「飲食店に出す」のような感じです。
ターゲットを絞ることで、DMやチラシの内容を、そのターゲットに合わせた内容にできるため、反応も良くなります。
私も開業当初、「地域最安!最短で書類作成!」とだけ書いたチラシを、1,000枚配りました。
でも反応はゼロでした。
一方、後になって「建設業許可実績〇〇件」「不許可なら報酬ゼロ」など、信頼情報をしっかり載せて配ったチラシは、10件以上のお問い合わせが来ました。
ほんの少しの違いが、明暗を分けるんです。
また、プッシュで情報を伝えられる媒体でもあるので、検索されづらいセミナー集客にも向いています。
他士業との提携や地域コミュニティへの参加メリット
他の士業とのネットワーク構築も、行政書士として成功するための重要な要素です。
弁護士、司法書士、税理士、社会保険労務士など、他士業と連携することで業務の幅が広がります。
例えば、相続関連の業務では、行政書士が遺産分割協議書を作成し、司法書士が不動産の名義変更を、税理士が相続税申告を担当する、といった形でチーム体制を築けます。
お客様にとっては、ワンストップでサービスを受けられるため、満足度が向上します。
私も地元の司法書士や税理士とのつながりを大切にしています。
お互いに案件を紹介し合うことで、自分だけでは対応できない業務もカバーできるようになりました。
また、地域のコミュニティにも積極的に参加しています。
商工会議所や異業種交流会などは、地域事業者と出会うための重要な場です。
名刺に専門分野を明記することで、相手に強く印象付けることができます。
また、セミナー講師として登壇することで、地域事業者に対して自分の専門性をアピールできます。
顧客から信頼を獲得する方法と具体的なステップ
実績や数字、保証制度で安心感を提示する工夫
お客様は「信頼」でしか動きません。
これは私が痛感したことです。
たとえば、知らない町で牛丼を食べようとしているとしましょう。
看板に「牛丼No.1!超早い!大人気!」って書いてあったら、入りますか。
いや、そもそもその店のこと知らないし、本当に美味しいのかも分からないですよね。
行政書士の業務も同じです。
お客様は、まず「この人に任せて本当に大丈夫か」という信頼がないと、そもそも問い合わせすらしてくれません。
なのに、いきなり「お任せください!」なんて言われても、誰も聞く耳を持ちません。
では、どうやってお客様の信頼を得るのか。
これは実績や保証を明確にすることが一番です。
たとえば、「建設業許可申請サポート実績300件以上」「創業10年。地元密着で相談件数1,000件突破」「報酬は完全後払い制。不許可の場合は全額返金」といった具体的な数字や制度は、お客様にとって安心材料になります。
「この人はちゃんと仕事してるな」「もしダメでもリスクは少ないな」と、最初の一歩を踏み出しやすくなるんです。
専門家としての「人間性」を伝えるプロフィールの作り方
士業は、「敷居が高い(怖そう)」と思われがちです。
いくら文章で説明したり、笑顔の写真を載せても、その先入観はなかなか払拭されません。
そこで役立つのが、動画や詳しいプロフィールです。
挨拶動画(1分ほどでもOK)を撮影して、Youtubeにアップロードし、それをホームページに埋め込みましょう。
動画は、文字や画像では伝えられない「人間性」「温かみ」などを伝えることができます。
これにより、敷居を下げたり、安心してもらえるというメリットがあります。
また、プロフィールには、自分の経歴だけでなく、なぜ行政書士になったのか、どんな想いで仕事をしているのか、趣味や家族のことなども書くと良いでしょう。
「この先生、意外と親しみやすいな」と感じてもらえれば、問い合わせのハードルがグッと下がります。
既存客へのアフターフォローがもたらす長期的な関係性
一度依頼を受けたお客様へのアフターフォローは、非常に重要です。
許認可は一度取ったら未来永劫有効というわけではなく、有効期限があるものも多く、一定期間ごとに更新申請が必要になります。
うっかり更新申請を忘れてしまうと、またゼロから新規許可申請が必要となってしまいます。
そのため、新規で許認可申請をサポートしたお客様に対しては、更新時期が来たら行政書士から連絡してあげると親切です。
これにより、リピーターを増やすことにもつながります。
また、定期的に役立つ情報を提供することで、お客様との関係性を維持することができます。
メールマガジンやLINEなどを活用して、法改正の情報や補助金の情報などを定期的に配信すると良いでしょう。
既存客は新規客よりも信頼関係があるため、新しいサービスを提案したときの成約率も高くなります。
成果を出すための正しい実践順序
販促費を投じる前に整えるべき成約率を高める「受け皿」
多くの行政書士がやってしまう間違いは、以下の順番です。
- キャッチコピーで目立とうとする
- 実績や信頼は後回し
- 結果、お客様の心に響かない
本来はこうです。
- 信頼(実績・歴史・制度)を伝える
- 興味を持ってもらう
- そこで初めてキャッチコピーを聞いてもらう
この順番を守るだけで、お問い合わせ率は格段に上がります。
つまり、広告費をかける前に、まずはホームページやSNSなどの「受け皿」をしっかり整えることが重要なんです。
ホームページには、以下のような要素を盛り込みましょう。
- 専門分野を明確に打ち出す
- 実績や相談事例を掲載する
- 料金体系を明示する
- 問い合わせフォームを設置する
- 顔写真やプロフィールを掲載する
これらがしっかり整っていれば、広告費をかけたときの費用対効果が大きく変わります。
差別化を図るための注力分野の選定とブランディング
行政書士として成功するための最も効果的な戦略は、専門分野を徹底的に絞り込むことです。
開業したばかりの方の中には、「何でもできる行政書士」として、あらゆる業務を引き受けようとする方が多いです。
しかし、これは「何でも屋」と認識され、結果として誰からも選ばれないという状況を招くと考えられます。
私自身も最初は幅広く業務を受けようと考えていましたが、今では建設業許可と運送業許可に特化しています。
専門性を明確に打ち出すことで、お客様から「この分野なら〇〇先生」と認識してもらえるようになりました。
専門分野を選ぶ際のポイントは、「自分が得意なこと」「好きなこと」「需要があること」の3つを重ね合わせることです。
例えば、建設業界出身の方なら、建設業許可は非常に有利です。
現場のことを知っているし、業界用語も通じるため、お客様との信頼関係を築きやすいです。
語学が得意で国際交流に関心がある方なら、在留資格関連の業務を選ぶのも良いでしょう。
まとめ
今回は、行政書士のマーケティングについて、私自身の経験を交えながらお話ししてきました。
最後に、この記事の要点をまとめます。
まず、実務知識だけでは「食えない」という現実を受け入れることが重要です。
どんなに優秀な行政書士でも、お客様に知ってもらえなければ、依頼は来ません。
マーケティングとは、「集客とセールス」のことです。
特に士業の場合は、「集客」が最も重要になります。
ウェブを活用した「待ち」の導線設計が必要です。
ホームページを全ての営業活動の起点にして、SEO対策やSNS、リスティング広告などを活用していきます。
同時に、リアルな繋がりから依頼を呼び込むアナログな手法も重要です。
士業の王道は「紹介」であり、どうやったら紹介をもらえるかを考えることが成功への近道です。
顧客から信頼を獲得するためには、実績や数字、保証制度で安心感を提示することが重要です。
また、専門家としての「人間性」を伝えることも大切です。
そして、成果を出すための正しい実践順序を守ることです。
販促費を投じる前に、まずは成約率を高める「受け皿」を整えましょう。
差別化を図るために、注力分野を選定してブランディングを行うことも重要です。
私自身、マーケティングを学ぶまでは本当に苦労しました。
でも、正しいマーケティングを実践することで、徐々に依頼が増えていきました。
今、この記事を読んでいるあなたも、きっと同じように成功できるはずです。
マーケティングは難しいと思われがちですが、コツをつかめば誰でも実践できます。
この記事が、あなたの行政書士としての成功の一助になれば幸いです。