行政書士という資格に興味を持っている方の中には、
「実際のところ、年収はどれくらいなの?」
「本当に稼げる資格なの?」
と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
私自身、法律系資格について調べていく中で、行政書士の収入については様々な意見があることに気づきました。
「年収1,000万円超えも夢じゃない!」という華々しい話がある一方で、「実際は厳しい」という現実的な声も聞こえてきます。
この記事では、行政書士の年収について、統計データや具体的な業務内容を基に、リアルな実態を解説していきます。
なぜ行政書士が「稼げる資格」と言われるのか、その理由を3つの視点から深掘りしていきましょう。
また、実際に高収入を得ている行政書士がどんな業務を手掛けているのか、年収1,000万円を目指すための戦略についても考察します。
これから行政書士を目指す方、すでに資格を取得して開業を検討している方にとって、参考になる情報をお届けできればと思います。
Contents
行政書士の平均年収はいくら?最新の統計データと現実的な目安
厚生労働省「job tag」に見る平均給与の現状
まず、行政書士の平均年収について、公的なデータから見ていきましょう。
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag」によると、行政書士の平均年収は約600万円程度とされています。
ただし、この数字だけを見て判断するのは少し早いと私は感じています。
というのも、行政書士の働き方は非常に多様で、勤務形態によって収入に大きな差が生まれるからです。
事務所に勤務する「勤務型」の行政書士と、自分で事務所を構える「独立開業型」では、収入構造がまったく異なります。
勤務型の場合、一般的なサラリーマンと同様に固定給が基本となり、年収は300万円~500万円程度が相場と考えられます。
一方、独立開業した行政書士の場合、年収の幅は非常に広くなります。
開業初年度で100万円に満たないケースもあれば、軌道に乗れば1,000万円を超える収入を得ている方もいるのが現実です。
働き方で大きく変わる収入:勤務型と独立開業型の違い
私が特に興味深いと感じたのは、働き方による収入の違いです。
勤務型の行政書士は、安定した収入を得られる反面、大きな収入増は期待しにくいという特徴があります。
法律事務所や行政書士事務所、企業の法務部門などで働く場合、月給制や年俸制が一般的です。
経験を積むことで昇給は見込めますが、年収が1,000万円を超えるのは難しいでしょう。
一方、独立開業型の行政書士は、完全に成果報酬型のビジネスモデルです。
自分で顧客を獲得し、業務をこなした分だけ収入になるため、上限がありません。
ただし、開業当初は顧客獲得に苦労することが多く、安定収入を得るまでに時間がかかるという現実もあります。
実際、開業後3年以内に廃業してしまう方も少なくないという話を聞いたことがあります。
それでも、専門分野を確立し、営業力を身につけた行政書士は、年収1,000万円以上を稼いでいるケースも珍しくありません。
年収の中央値と分布:一部の高所得者が平均を引き上げている背景
平均年収を見る際に注意したいのが、「中央値」との違いです。
平均年収が600万円と聞くと、「多くの行政書士がそれくらい稼いでいるんだな」と思いがちですよね。
しかし実際には、一部の高所得者が平均を大きく引き上げている可能性が高いと考えられます。
例えば、年収2,000万円を稼ぐ行政書士が1人いれば、年収300万円の行政書士4人と合わせて平均は700万円になります。
このように、平均値だけでは実態が見えにくいのです。
おそらく、行政書士全体の年収分布を見ると、200万円~400万円のゾーンにかなりの人数が集中していると推測されます。
そして、600万円以上を安定的に稼いでいる行政書士は、全体の中では少数派なのではないでしょうか。
つまり、「行政書士は稼げる」というのは半分正解で半分不正解です。
稼げる行政書士と稼げない行政書士の二極化が進んでいるというのが、より正確な表現だと私は感じています。
行政書士の年収が高いと言われる3つの主な理由
独占業務の幅広さ:数千種類に及ぶ許認可申請が安定した収益源
行政書士が「稼げる資格」と言われる最大の理由は、独占業務の幅広さにあります。
行政書士法によって定められた独占業務は、なんと約1万種類以上にも及ぶと言われています。
具体的には、官公署に提出する書類の作成や、許認可申請の代理業務などです。
例えば、飲食店を開業する際の営業許可申請、建設業を始める際の建設業許可申請、外国人を雇用する際の在留資格申請など、多岐にわたります。
これらの手続きは一般の方にとって複雑で時間がかかるため、専門家である行政書士に依頼するニーズが常にあるのです。
私が特に注目したのは、許認可申請の多くが更新制であるという点です。
一度関係を築いた顧客から、数年後に再度依頼を受けるという継続的なビジネスモデルが構築できます。
建設業許可は5年ごと、産業廃棄物収集運搬業許可も5年ごとに更新が必要です。
このように、リピート顧客を獲得できる業務が多いことが、安定した収益につながっていると考えられます。
低コストでの独立開業:高い利益率が「手取り額」を増やす構造
行政書士のもう一つの魅力は、開業コストの低さです。
弁護士や税理士と比べて、初期投資が非常に少なく済むという特徴があります。
極端な話、自宅を事務所にすれば、パソコン1台と行政書士登録費用だけで開業できてしまいます。
登録費用は約30万円程度、その後の年会費も数万円程度です。
在庫を抱える必要もなく、大きな設備投資も不要なため、固定費を最小限に抑えられます。
これが何を意味するかというと、売上の大部分が利益になるということです。
例えば、月の売上が50万円あった場合、経費が10万円程度なら、手取りは40万円になります。
利益率が80%という高水準を維持できるのは、行政書士ビジネスの大きな強みだと私は感じています。
同じ売上でも、飲食業などと比べると、実際に手元に残るお金が圧倒的に多いのです。
さらに、従業員を雇わずに一人で運営する「一人行政書士」であれば、人件費もかかりません。
このような低コスト構造が、年収を押し上げる要因の一つになっていると考えられます。
専門特化による参入障壁:高度な知見が「高単価」を実現する
行政書士の業務範囲は広いですが、逆に言えば専門性を高めやすいという利点があります。
特定の分野に特化することで、その領域における専門家としてのポジションを確立できるのです。
例えば、「建設業許可専門」「外国人ビザ専門」「産業廃棄物許可専門」といった形で特化する行政書士が増えています。
専門特化することで得られるメリットは大きく分けて3つあります。
一つ目は、専門知識が深まることで、複雑で難易度の高い案件を扱えるようになることです。
難しい案件ほど報酬額も高くなる傾向があるため、収入アップに直結します。
二つ目は、専門家としての評判が広がり、紹介や口コミで顧客が集まりやすくなることです。
「○○なら△△先生」というポジションを築けると、営業コストをかけずに依頼が舞い込むようになります。
三つ目は、参入障壁が高まることで、価格競争に巻き込まれにくくなることです。
誰でもできる一般的な業務だと、価格を下げないと受注できないという状況に陥りがちです。
しかし、高度な専門性が必要な業務であれば、「この人に頼むしかない」という状況を作り出せます。
私は、この「専門特化による高単価化」こそが、年収1,000万円超えの行政書士の共通戦略だと感じています。
高収入を稼ぐ行政書士が手掛ける「稼げる業務」の具体例
1件で数十万円も!高単価な許認可申請の代理業務
建設業許可や産業廃棄物収集運搬業:継続的な依頼が見込める分野
行政書士の業務の中でも、特に高単価なのが建設業許可申請です。
建設業許可の新規申請の報酬相場は、10万円~20万円程度と言われています。
業種が複数にわたる場合や、経営業務管理責任者の要件確認が複雑な場合は、さらに高額になることもあります。
私が注目したのは、建設業許可が5年ごとに更新が必要だという点です。
新規で許可を取得した顧客が、5年後に更新業務を依頼してくれる可能性が高いのです。
更新業務の報酬は5万円~10万円程度が相場ですが、一度関係を築いた顧客からの依頼なので、営業コストがかかりません。
さらに、建設業を営む企業は、決算変更届や業種追加、事業年度終了届など、定期的な手続きが必要です。
これらの継続的な業務を受注できれば、安定した収入源となります。
産業廃棄物収集運搬業許可も同様に、高単価かつ継続性のある業務です。
新規申請の報酬相場は8万円~15万円程度で、こちらも5年ごとの更新があります。
環境問題への関心の高まりとともに、産業廃棄物処理業界は拡大傾向にあります。
そのため、新規参入する企業も多く、需要は安定していると考えられます。
帰化申請や入管業務:難易度に比例して報酬額が上がる国際法務
近年、特に需要が高まっているのが、外国人関連の業務です。
日本で働く外国人が増加する中、在留資格の申請や更新、帰化申請のニーズが急増しています。
帰化申請は、外国人が日本国籍を取得するための手続きで、非常に複雑で時間がかかります。
必要書類が膨大で、本国からの書類取り寄せも必要になるため、専門家のサポートが欠かせません。
帰化申請の報酬相場は、15万円~30万円程度と、かなり高額です。
難易度の高い案件では、50万円以上の報酬を設定している行政書士もいるようです。
また、在留資格の申請(就労ビザや配偶者ビザなど)も、1件あたり5万円~15万円程度の報酬が見込めます。
外国人を雇用する企業が増えている現在、継続的に依頼を受けられる可能性が高い分野です。
私が特に魅力を感じるのは、この分野が今後も成長が見込まれるという点です。
日本の人口減少と労働力不足は深刻化しており、外国人労働者の受け入れは国策としても推進されています。
そのため、入管業務に特化した行政書士は、今後も安定した需要が期待できると考えられます。
付加価値を高めるコンサルティング業務と創業融資支援
高収入を得ている行政書士の多くは、単なる書類作成代行にとどまらず、コンサルティング業務も提供しています。
例えば、創業融資支援は、非常に付加価値の高いサービスです。
起業を考えている方が日本政策金融公庫などから融資を受ける際、事業計画書の作成や面談対策のサポートを行います。
創業融資支援の報酬体系は、「成功報酬型」を採用している行政書士が多いようです。
例えば、「融資額の3%~5%」といった形で報酬を設定するケースがあります。
仮に1,000万円の融資が実行されれば、30万円~50万円の報酬が得られる計算です。
私が興味深いと感じたのは、融資支援を通じて顧客との長期的な関係を築ける点です。
創業時にサポートした企業が成長すれば、その後も様々な許認可申請や法務相談の依頼が期待できます。
また、事業承継や相続に関するコンサルティングも、高単価なサービスです。
中小企業の事業承継は、税務、法務、財務など多角的な視点が必要な複雑なテーマです。
行政書士として事業承継の支援を行う場合、数ヶ月にわたるプロジェクトとなることもあります。
報酬は案件によって大きく異なりますが、数十万円から場合によっては100万円を超えることもあると言われています。
コンサルティング業務の魅力は、単価の高さだけでなく、顧客との信頼関係が深まる点にあります。
単なる「手続き屋」ではなく、「経営のパートナー」として認識されることで、継続的な関係が築けるのです。
遺産分割協議書作成などの民事法務における報酬相場
行政書士の業務範囲には、民事法務も含まれています。
特に、相続関連の業務は、今後さらに需要が高まると考えられる分野です。
日本は超高齢社会を迎えており、相続が発生するケースが年々増加しています。
行政書士が扱える相続関連業務としては、遺産分割協議書の作成、遺言書の作成支援などがあります。
遺産分割協議書の作成報酬は、5万円~15万円程度が相場です。
相続財産の規模や相続人の数によって、報酬額は変動します。
また、遺言書作成支援(公正証書遺言の原案作成など)は、5万円~10万円程度が一般的です。
相続業務の難しい点は、感情的な問題が絡むケースが多いことです。
相続人同士の利害が対立することもあり、調整役としての役割が求められます。
しかし、だからこそ専門家のサポートが必要とされ、高い報酬が設定できるとも言えます。
私が注目しているのは、相続業務をきっかけに、家族信託や成年後見制度の相談に発展するケースが多いという点です。
一つの業務から複数の案件につながる可能性があり、顧客単価を上げやすい分野だと感じています。
年収1,000万円超えを目指すための成功戦略(考察)
ダブルライセンスの活用:他士業(社労士・宅建士等)との相乗効果
年収1,000万円超えを実現している行政書士の多くが実践しているのが、ダブルライセンス戦略です。
行政書士と他の資格を組み合わせることで、提供できるサービスの幅が格段に広がります。
最も相性が良いとされるのが、社会保険労務士(社労士)との組み合わせです。
社労士は労務管理や社会保険手続きの専門家なので、企業向けのサービスを総合的に提供できます。
例えば、飲食店の開業支援であれば、行政書士として営業許可申請を行い、社労士として従業員の社会保険手続きをサポートできます。
顧客にとっては、一つの窓口で複数の手続きが完了するので、非常に便利です。
宅地建物取引士(宅建士)との組み合わせも有効だと考えられます。
不動産業を営む企業に対して、宅建業免許申請から不動産取引のサポートまで、ワンストップで提供できます。
また、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格を持っていれば、相続や事業承継の際に、財務面からのアドバイスも可能になります。
私が特に興味深いと感じたのは、ダブルライセンスによる顧客単価の向上効果です。
単一の資格だけでは1案件あたり10万円の報酬だったものが、複数のサービスを組み合わせることで30万円、50万円と単価を上げられるのです。
ただし、複数の資格を維持するには、それぞれの登録費用や研修費用がかかります。
コストとメリットを天秤にかけて、自分のビジネスモデルに合った組み合わせを選ぶことが重要だと思います。
営業力とWeb集客:資格を「ビジネス」として軌道に乗せるスキル
資格を取得しただけでは、残念ながら顧客は自動的にやってきません。
高収入を得ている行政書士に共通しているのは、優れた営業力と集客力を持っているという点です。
従来は、地域の商工会や青年会議所などに参加して、人脈を広げる「オフライン営業」が主流でした。
今でもこの方法は有効で、特に地域密着型のビジネスを展開する場合は欠かせません。
しかし、近年ではWeb集客の重要性が急速に高まっています。
自分のWebサイトやブログを運営し、SEO対策を施すことで、検索エンジンから自動的に問い合わせが来る仕組みを作れます。
例えば、「建設業許可 東京」「帰化申請 大阪」といったキーワードで検索上位に表示されれば、継続的に見込み客を獲得できます。
私が注目しているのは、SNSやYouTubeを活用した情報発信です。
TikTokやInstagramで法律知識をわかりやすく解説したり、YouTubeで許認可申請の流れを説明したりすることで、専門家としての認知度を高められます。
実際、YouTubeで情報発信している行政書士の中には、動画経由で月に数十件の問い合わせを獲得している方もいるようです。
ただし、Web集客には時間がかかるというデメリットもあります。
SEO効果が出るまでには最低でも半年から1年程度は必要ですし、継続的なコンテンツ更新も求められます。
それでも、一度軌道に乗れば、営業コストをかけずに自動的に顧客が集まる仕組みができるのは大きな魅力です。
資格はあくまでスタート地点であり、それをどうビジネスとして成長させるかが、年収を左右する最大の要因だと私は考えています。
業務の組織化とDX:1人でこなせる案件数の限界を突破する手法
一人行政書士として活動する場合、どうしても対応できる案件数に限界があります。
年収1,000万円を安定的に超えるためには、業務の組織化が必要になってくると考えられます。
具体的には、補助者や事務員を雇用して、定型業務を任せる体制を作ることです。
行政書士本人は、複雑な案件への対応や顧客との面談、営業活動に集中できるようになります。
また、最近では「行政書士法人」として組織化するケースも増えています。
法人化することで、複数の行政書士を雇用でき、事業規模を拡大できます。
さらに、社会的信用度も高まり、大口の法人顧客を獲得しやすくなるというメリットもあります。
私が特に興味を持っているのが、DX(デジタルトランスフォーメーション)による業務効率化です。
申請書類の作成を自動化するシステムを導入したり、顧客管理をCRMツールで行ったりすることで、大幅な時間短縮が可能になります。
オンライン相談システムを導入すれば、移動時間を削減でき、より多くの顧客に対応できます。
また、電子申請が可能な手続きも増えてきており、わざわざ官公署に出向く必要がなくなってきています。
こうしたテクノロジーを積極的に活用することで、一人当たりの生産性を大幅に向上させられるのです。
ただし、組織化には人件費や設備投資などのコストがかかります。
売上が一定規模に達してから組織化を検討するのが現実的だと思います。
年収500万円~800万円程度で安定してきたタイミングで、次のステージへの投資として組織化を進めるというのが、一つの成功パターンではないでしょうか。
他の法律系士業(弁護士・司法書士・社労士)との年収比較
難易度と収入のバランス:行政書士のコストパフォーマンス
法律系資格を目指す際、多くの方が気になるのが、他の士業との年収比較ですよね。
まず、弁護士の平均年収は約700万円~1,000万円程度と言われていますが、これも二極化が進んでいます。
大手法律事務所に勤務する弁護士は年収1,000万円超えも珍しくありませんが、独立して苦戦している弁護士も少なくありません。
弁護士資格の取得難易度は非常に高く、司法試験の合格率は約30%程度です。
法科大学院に通う時間と費用を考えると、相当な投資が必要になります。
司法書士の平均年収は約600万円~800万円程度とされています。
不動産登記や商業登記という独占業務があり、安定した需要があります。
司法書士試験の合格率は約4%~5%程度と、こちらも難関資格です。
社会保険労務士の平均年収は約500万円~700万円程度と言われています。
企業の労務管理や社会保険手続きを担当し、顧問契約を結べば安定収入が見込めます。
社労士試験の合格率は約6%~7%程度です。
これらと比較すると、行政書士試験の合格率は約10%~15%程度で、相対的には取得しやすい資格と言えます。
私が注目したのは、資格取得の難易度と年収のバランスです。
行政書士は、他の士業と比べて試験の難易度が比較的低い一方で、独立開業して成功すれば年収1,000万円超えも十分可能です。
つまり、コストパフォーマンスが非常に高い資格だと言えるのではないでしょうか。
もちろん、資格を取っただけで自動的に高収入が得られるわけではありません。
営業力や専門性の確立など、ビジネススキルを磨く努力が必要です。
しかし、比較的短期間で資格を取得でき、その後の努力次第で大きく稼げる可能性があるという点は、非常に魅力的だと感じています。
AI時代における行政書士の将来性と生き残り策
最後に、AI時代における行政書士の将来性について考えてみたいと思います。
正直なところ、AIの発展によって、単純な書類作成業務は自動化される可能性が高いと考えられます。
すでに、定型的な申請書類を自動生成するシステムも登場しています。
「AIに仕事を奪われるのでは?」という不安の声も聞こえてきます。
しかし、私はむしろ、AIの時代だからこそ行政書士の価値が高まる部分もあると感じています。
AIが得意なのは、パターン化された作業やデータ処理です。
一方、AIが苦手なのは、複雑な状況判断や顧客の感情に寄り添った対応です。
例えば、相続の遺産分割協議では、法的な知識だけでなく、家族間の感情的な対立を調整する能力が求められます。
外国人の在留資格申請では、個々の状況に応じた柔軟な対応や、入管当局との交渉力が必要になります。
こうした「人間にしかできない付加価値」を提供できる行政書士は、今後も生き残っていけるでしょう。
さらに、AIを活用して業務効率を高めることで、より高度なサービスに注力できるようになります。
定型業務はAIに任せ、自分は顧客との相談やコンサルティングに時間を使うというスタイルです。
私が考える行政書士の生き残り策は、以下の3点です。
一つ目は、高度な専門性を身につけること。
誰でもできる業務ではなく、その人にしかできない専門領域を確立することが重要です。
二つ目は、コンサルティング能力を磨くこと。
単なる手続き代行ではなく、顧客の事業成長をサポートするパートナーとしての役割を果たすことです。
三つ目は、テクノロジーを味方につけること。
AIやITツールを積極的に活用し、業務効率を高めることで、競合との差別化を図れます。
時代の変化を恐れるのではなく、変化をチャンスと捉えて適応していく姿勢が大切だと感じています。
まとめ
ここまで、行政書士の年収について詳しく見てきました。
改めて要点をまとめてみましょう。
行政書士の平均年収は約600万円程度とされていますが、働き方によって大きく異なります。
勤務型では300万円~500万円程度が相場ですが、独立開業して成功すれば年収1,000万円超えも十分可能です。
行政書士の年収が高いと言われる理由は、主に3つありました。
一つ目は、数千種類に及ぶ独占業務の幅広さです。
許認可申請という安定した需要があり、更新業務で継続的な収入も見込めます。
二つ目は、低コストで独立開業できる点です。
固定費が少ないため、売上の大部分が利益になり、高い利益率を実現できます。
三つ目は、専門特化による高単価化です。
特定分野の専門家としてのポジションを確立することで、価格競争から脱却できます。
高収入を稼ぐ行政書士が手掛ける業務としては、建設業許可や産業廃棄物収集運搬業許可、帰化申請や在留資格申請などがあります。
また、創業融資支援や事業承継コンサルティングなど、付加価値の高いサービスを提供することで、さらに収入を増やせます。
年収1,000万円超えを目指すための戦略としては、ダブルライセンスの活用、Web集客の強化、業務の組織化とDXなどが有効です。
他の法律系士業と比較すると、行政書士は資格取得の難易度が比較的低い一方で、独立開業後の収入上限は高いというコストパフォーマンスの良さがあります。
AI時代においては、定型業務の自動化が進む可能性がある一方で、高度な専門性やコンサルティング能力を持つ行政書士の価値はむしろ高まると考えられます。
私自身、行政書士という資格の可能性を調べる中で、「稼げるかどうかは自分次第」ということを強く感じました。
資格はあくまでスタート地点であり、その後どう専門性を磨き、どう営業力を高めるかが成功の鍵を握っています。