第65回日本先天異常学会学術集会
大会長 西村 有平
三重大学大学院医学系研究科統合薬理学
第65回日本先天異常学会学術集会の大会長を拝命いたしました三重大学大学院医学系研究科統合薬理学分野の西村有平と申します。日本先天異常学会はサリドマイド事件を契機として1961年に設立され、1968年には日本医学会の分科会として加盟を認められた伝統ある学会です。先天異常の発症に関わる環境要因や遺伝的要因などに焦点を当てた病態の解明や、新たな診断・治療・予防法の開発などに向けて、多様な学術分野のプロフェッショナルが本学会で活躍されています。このように伝統的かつ学際的な日本先天異常学会の学術集会を伊勢市で開催させていただくことを大変光栄に存じます。
先天異常に関する課題が非常に広範であること、科学技術の発展に伴い学術分野の境界を超えたつながりが加速していることを鑑み、本学術集会のテーマを「先天異常学研究のさらなる連携を目指して」といたしました。臨床医学、基礎・実験医学、遺伝学、人体発生学、疫学・レギュラトリーサイエンス、発達神経毒性、妊娠と薬剤、医薬品の安全性、先天性心疾患の移行期医療、産学官連携、若手研究をテーマとする11のシンポジウムと、先天異常学研究の未来像に関するプレナリーセッションを企画しています。また、本学術集会は第4回ダウン症基礎研究会と同時開催いたします。大会二日目の夕方から、日本先天異常学会とダウン症基礎研究会の合同で、シンポジウムとポスターセッション、情報交換会を企画しています。
本学術集会を通して新たな連携が生まれ、先天異常の課題解決に向けた学際的な取り組みがさらに加速することを願い、学術集会事務局ならびに関係者一同で鋭意準備を進めてまいります。伊勢で皆様にお目にかかれることを心待ちにしております。何卒よろしくお願い申し上げます。